乳がんの定期検診とセルフチェックについて

乳がんは現代女性のおよそ20人にひとりがかかる癌だといわれています。 最近では、テレビで、「マンモグラフィー検診を受けましょう」というような乳がんの定期検診のCMが流れているので気になっている人もいるかもしれませんね。女性のライフスタイルの変化とともに、発症件数が増えてきている疾患でもあります。乳がんの発生は、20歳付近から認められ、30歳代でさらに増え、40歳代後半から50歳代前半がピークとなります。乳がんのピーク年齢は40歳代後半から50歳代前半なのですが、最近では「30歳を超えたら年に一度は定期検診を」と言われています。癌というと、非常に怖い印象がありますが、乳がんに関しては、定期検診とセルフチェックをしっかり行えば、早期発見がしやすいという特徴があります。そして、乳がんを早期発見できれば、約90%の人が治癒すると言われています。乳がんを早期発見することで、命が助かるだけではなく、治療に関しても選択の幅が大きく広がる可能性があります。例えば、乳房を残せるか残せないかの選択の違いは、乳がんの手術を受けた後、メンタル的な側面で大きな違いとなることでしょう。

乳がんレビュー2009

定期検診のほかに月に一度のセルフチェックを!

乳がんの定期検診は、年に一度受けることが望ましいと言われていますが、できれば定期検診と平行して、月に一度程度でいいので自己検診というべきセルフチェックを習慣にするといいと思います。実は、乳がんの患者の8割ほどが、自分でしこりを見つけているそうです。乳がんの告白された山田邦子さんもご自身でしこりを見つけたと聞いています。乳がんのセルフチェックを行う時には、月経がある人は月経終了後1週間以内が乳房のハリが少ないので、しこりに気付きやすい状態です。セルフチェックの方法は、腕を上げて左右それぞれの乳房を確認していきます。腕を上げたのと反対側の手の4本の指をそろえて、指の腹で「の」の字を書くようしながら指を動かします。しこりや硬いこぶがないか、乳房の一部が硬くないか、わきの下から乳首までチェックします。 次に、乳房や乳首をしぼるようにして乳首から分泌物がでないかを調べます。さらに鏡でみて視診を行います。腕を上げて、乳房に凹凸、ひきつれ、乳輪の変化がないか、また、乳首のへこみ、湿疹がないか確認します。次に、腕を腰に当ててしこりやくぼみがないか観察します。毎月同じ時期にセルフチェックを行っていると、自分の乳房の変化に気付きやすくなるので、乳がんの早期発見につながりやすいです。ぜひ、年に一度の乳がんの定期検診と月に一度の乳がんのセルフチェックをおすすめします。

定期検診のおすすめの受け方と病院選びのポイント

乳がんの定期検診の専門は、一般的には「乳腺外科」となっていますが、「外科」や、「婦人科」でも乳がんの定期検診が受けられるところがあるようです。乳がんの検診は、月経後、だいたい1週間が異常を発見しやすい状況でおすすめです。また、定期検診は年に一度といわれていますがセルフチェックで気になることがあったら1年待たず受診しましょう。乳がんの検診の内容は、受診する病院によって違いがありますが、おすすめの検査項目は、問診・視診・触診に加え、マンモグラフィ検査、乳腺超音波検査(エコー検査)を両方行うことです。乳がんの検診といっても、問診・視診・触診だけですませることもあるし、マンモグラフィ検査か乳腺超音波検査(エコー検査)どちらか片方だけというような場合もあります。乳がん検診の検診内容や料金は病院によって異なっています。自分が納得がいく乳がんの検診が受けられるように直接問い合わせて確認するのが確実です。また、乳がんの検診を受ける病院を選ぶときは、検査機器や施設の古いところでの検診は避けたいところです。それからマンモグラフィ検査は、一定の技術をもった撮影技師や読影医が不可欠となります。できれば、全国の認定施設でマンモグラフィ検査の受診をおすすめします。

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